■ 抄録・要旨
| アサガオは、均一な遺伝的背景を持ち、毎年継続して栽培しやすく、種子の色、花色、花弁の形態といった形質の変化を観察することで、放射線の影響評価を行うことが可能な材料である。また、遺伝子の情報が公開されているため、ストレスを受けたときに機能する遺伝子群の発現状態を調べることもできる。そこで、本研究では、アサガオにおける低線量環境放射線の影響について、種子の形態変異やストレス遺伝子の発現量を指標として調査した。
葉における一部の遺伝子の相対発現量および種子の形態異常率と積算放射線量との相関が示唆された。しかしながら、他の環境要因の影響も考えられるため、今後、再現性の確認や指標の妥当性等を検討・精査していく予定である。
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